粒が揃い、旨味も揃う

「女川オイスターファーム」は、牡蠣をこよなく愛する欧米圏で主流の養殖方法「シングルシード方式」プラス「フローティングメッシュバスケット方式」を採用し、一粒一粒、成長途中で大きさを確認しながら、大切に育てています。この方法では手間がかかる分、「形が均一でカップが深い」、「味と品質にばらつきがない」「強い牡蠣」に育ちます。大きすぎず、扱いやすいサイズ(レギュラーで7~8.5cm)ですので、殻つきのまま食卓へ。剥きたての美味しさを存分に味わっていただけます。

私たちの養殖方法

牡蠣の養殖は驚くほど「持続可能性」があります。きれいな海と太陽の光しか必要としません。室内飼育の段階が過ぎ、稚貝を海に移すと餌は海中の植物性プランクトンだけ。勿論、その根源は太陽「光合成」です。農作物のように農薬、肥料、化学物質はいりません。下記は海水から植物性プランクトンをろ過し、海藻類が成長できるように水を透明に保ち、健全な生態系を維持するのに役立ちます。私たちの「バスケット養殖」は従来の方法に比べ、極めて低密度、環境に負荷をかけず、のびのびと育てています。

牡蠣ができるまでの「5つ」のポイント


在来種を人口採苗、エサは自社培養

女川在来種の牡蠣親貝から人工授精した幼生を、6mmほどの稚貝になるまで、陸上で大切に育てます。牡蠣の殻を粉砕したものに幼生を付着させるため、シングルシード(一粒一粒独立して育つ牡蠣)になるのです。大切なエサは自社培養の生きた植物性プランクトンです。

天然採苗シングルシード方式(マガキ)

フランス製のクペールという特殊な採苗器を使用します。天然種のカキが放卵し、幼生が付着サイズになる時期を見計 らって、クペールを投入垂下し稚貝を付着させます。これも1cmたらずのサイズで水揚げしシングルシードにします。この 採苗方法も女川が受ける恩恵の一つです。

幼生飼育

幼生(付着前)

3mm程の稚貝

付着後は室内飼育

餌、植物性プランクトン培養。

天然採苗器


フローティングメッシュバスケットで海へ

稚貝が6mmを超えると、いよいよ海での養殖。海面の近くに浮かべた「メッシュバスケット」というカゴの中で育ちます。この海面近くは、太陽光が強く行きとどき、植物性プランクトンの光合成が活発でエサが豊富な「一等地」。さらに「極めて低い養殖密度」養殖で、贅沢にすくすくと育ちます。この海面近くは、波・潮・風の影響が強く、牡蠣は常にバスケットの中でコロコロと転がりながら育つので、形が均一でカップが深い、強いカキに育つのです。また、カキは成長とともにバスケットの中を満たし、自らを窮屈にします(成長差も生じてきます)。これを定期的に水揚げ、サイズ選別、また低密度に調整し、海に戻します。この作業を稚貝から出荷にいたるまで何度も繰返し、一粒一粒がゆったり、コロコロ育つように見守り続けます。

垂下式 シングルシード+
フローティングメッシュバスケット
既存のカゴ養殖+
シングルシード
養殖方法 ホタテの殻に天然採苗で種を複数付けたもの。1~20m垂下。 女川オイスターファーム
シングルシード牡蠣
垂下式カキ又はシングルシードを転がらない網カゴに入れたもの
出荷方法 剥き身が主 殻付きで出荷 殻付きで出荷
太陽光=エサ ★★★★★ ★★
形と強さ ★★★★★ ★★
環境にやさしい養殖密度 ★★★★★ ★★★★

清浄海域、オゾンナノバブル浄化

女川オイスターファームは宮城県が認めた「清浄海域」にあり、浄化処理なしでも生食出荷できる恵まれた漁場にあります。そこで育った牡蠣を「オゾンナノバブル」殺菌海水で22時間かけ流しで浄化することで、より安全性を高め、牡蠣本来の美味しさを安心とともにお届けします。


恵まれた環境、女川湾

親潮と黒潮がぶつかる、宮城三陸沖漁場は豊富な海産物を産する世界三大漁場です。女川の属する、そのリアス三陸沿岸も、北上川と多くの支流、そして女川湾内に流れる「女川」が奥深い山々から、豊富な栄養分を海に運び、豊かな養殖海産物を育んでいます。


三陸牡蠣のライフサイクル

女川オイスターファームは、1年を通し牡蠣を出荷します。四季折々の味わいをお楽しみ下さい。


この養殖方法の重要ポイント

太陽と海の恵みプラス、私達作り手も手間と愛情を注ぎます。それは、日々のグレーディングです。バスケットに入れ海へ⇒成長(バスケット内が、高密度で窮屈になる)⇒水揚げ(サイズ選別し、同サイズのカキを低密度にし、適した目合いのバスケットへ)⇒また海へ戻す。稚貝から出荷まで、この作業を定期的に何度も繰り返します。この作業が「良いカキ」を育てるために、最も重要なのです。

ドラム回転式グレーダー

カメラ式高速グレーダー

選別されるカキ

作業風景